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映画「高校野球」  【球児ごと】
10月ごろに見た「高校野球」というドキュメンタリー映画。
放置していた感想を仕上げましたので、UPしまっす。

   ↓   ↓   ↓



「高校野球」 (監督:ケネス・エング/米・2006年)

(公式 →  ttp://www.projectilearts.org/kokoyakyu/)




まず、黒背景に白文字の冷静なナレーションが
語るオープニングに、しょっぱなから強調される、
「すべての試合が予選」と言う「高校野球」が持つ、
その冷徹さ。
そして、球場に集う人・人・カメラ、人・人 …の情景に見る、
すでに野球を越えてしまった”文化”としての「高校野球」が持つ
その存在感。その特異さ。


ここで、気づきます。
「High School Baseball」は副題であり
あくまでもこの映画のタイトルは
「Kokoyakyu」なのだと。


かくして、日本人ではない監督の目は
少し不思議な、日本のひとつの文化…
「Baseball」とは違う「Kokoyakyu」を、
モチーフひとつひとつ丹念に拾いながら追って行きます。
ジャージを着て走る学校の廊下 のような、
見なれた風景すらも、撮る人のお国が変われば、
ものすごく新鮮に映ってしまう、このマジック!

家族総出で息子をサポートする、野球部員の家。
技術ではなく「心」を説く、野球部監督。
男の子らの中に混じり勤しむ、女子マネージャー。
「俺らも闘ってる」と言う、応援団。
負けたチームから受け渡されていく、折りヅル。
ベンチ入りできなかった部員の分まで背負う、背番号18。…

グラウンドの”外”の感情たちまでも
否応なしに巻きこんでいく「Kokoyakyu」。

しかし、それを掬い取ろうとモチーフを追っていく
ドキュメンタリーとしての線を崩さない
冷静なカメラワークの中にどこか、
”好奇”だけでは説明できない、
「Kokoyakyu」の持つ不思議さへの、”愛おしさ”の
ようなモノを感じるのです。

それは、夏の大会が始まり曲調も一転、
試合を高揚感とともに追っていくパートに移った時に
よけい強まります。
日本のそれとはまた違ったカメラアングルで切り取られた
試合展開は、今までと同じくとても新鮮な画なのですが、
同時に、「Kokoyakyu」もまた「Baseball」なのだ!
と言うかのように、愉しげな映像タッチ。燃えるー

やがて訪れる(夏の優勝校1校以外すべてに訪れる)
大会の敗北。
それすらもまた、「Kokoyakyu」を綾なすひとつの
モチーフとして夏の時間の中に埋没していきます。
それでこそ、「Kokoyakyu」は単なる「学生の野球」を
越えたひとつの文化たりえてるのだ とでも、
言うかのように。



そしてまたこの映画。
公立高校の熱血監督や部員も、
私立の代表(?)ちべんわかやま(!)の名監督や部員も、
カメラの前では誰もが、すごい素直な心情を吐露してるのです。

休みもなく野球に打ち込み(明け暮れ)、
野球と勉強の両立はできてませんと屈託なく白状する、私立の子。
私立に密かに闘志を燃やす、公立の子。
それぞれの練習風景。

しかし、それらを記録するカメラはあくまでも客観的です。

「栄冠は君に輝く」を夏のBGMにして育ったこの半島生まれの人間が、
酒の席で語ろうものならば、まず宗教論争へと発展してしまいそーな
もろもろの要素をも、ドキュメンタリーの文法の中にまるっと包み込み、
それぞれがそれぞれの立場で淡々と、あおいはるを紡いでいく、
どちらがイイとか悪いとかではなく、
ただ事実としてそこに存在しているあの子らの表情を、
編集もなく、フィルムにそのまま焼き付けています。

だからこそ、「Kokoyakyu」は単なる「学生の野球」を
越えたひとつの文化たりえてるのだ とでも、
言うかのように。
それこそを追おうとしたからこそ、
このような画と声を拾えたのだ と思わせるかのように。


日本人でない監督が出会い、不思議を感じ、
そして愛おしく見詰めた、ひと夏の文化「Kokoyakyu」。
日本人がこの映画を撮れなかったことにちょっと嫉妬しつつも、
だからこそ撮れたであろうこの映画に、
「Kokoyakyu」のある日本に生まれて良かったと思い起こさせられる、
それもまた一興~ と言える映画でした。

(…しかし、ちべんの監督の
 「負けたのは監督が悪い。生徒たちは何の責任もない」
 の言葉は、つくづく男前でした…。教育者!)




 - * - - * - - * - - * - - * - - * - - * - - * -


そんなわけで、観てから長らく放置してました感想を
仕上げてUPしてみましたー。


惜しむべきことにビデオ発売されてないらしい、この映画。
WOWOWで見たあとに
「この名作は、同じ球児スキーと分かち合わねば…!」
と、DVDを身内(?)うちにお見せして、
嬉しい感想に、わーい* となってたところ、
(あちらの学校の、実際の状況など教えていただけて、映画への想いが3割増)
今度はマァ猫さんがさらに他の人にも見せてくだすった
とのことなので、そちら方面からも感想をお聞きできるのを
こっそり期待して、アップしておくです。笑
(観る人によって、異なるツボや感想が飛び出してきそうな
 そういうドキュメンタリーでもあると思うので) 



そしてまた、上にも書いた、
それぞれがそれぞれの立場で淡々と、あおいはるを紡いでいく、
ただ事実としてそこに存在しているあの子らの表情を、
そのままフィルムに焼き映している様はまさに、
ちば先生マンガの画 と同じ手触りがするなぁと思いました。



…しかし、何度見てもラストの
甲子園を取り巻く人々の姿を応援マーチに乗せて映していく、
群像劇のカット割りと編集と音楽とのシンクロが、
ホンット~に心地よいです…。悦!
本編中、ほとんど妙な編集の手を加えていない(試合の盛り上げ編集を除く)
ので、よけいにラストのこの駆け抜けるような流れに痺れます。
夏の高揚感と切なさが、この数十秒に詰まってるよ…!




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■からくり
 直球勝負が大好きです。
 でも変化球も好物です。  
 
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